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馬場断層は断層を境に、古い地層(花崗岩類)が新しい地層(大阪層群)にのしかかるような型をとる、逆断層で上下に最大六十メートルずれています。 |
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問2.安威川ダム堤体から350メートル、ダム湖を横切る馬場断層について、大阪府は「最終活動時期は約9万年前であり、よってその活動は終息しているものと考えられる」としています。この馬場断層は再活動する可能性はないという断定は妥当なものなのでしょうか。また兵庫県南部地震の場合、地震波が断層の破壊方向に沿って伝わり、断層の延長線上は被害が大きかったともいわれていますが本当でしょうか。 |
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「馬場断層は終息」の根拠は不十分 答 「馬場断層は終息している」という断定は大胆すぎます。 |
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問3.兵庫県南部地震では高速道路や新幹線など公共の土木構造物の多数が倒壊するなど、いわゆる公共施設の「安全神話」が崩壊しました。日本の土木構造物の耐震基準のどこに問題があったのでしょうか。ダムの場合は淡路島の野島断層近くの常磐ダムの堤体の上の道路が波打ち、さらにダム湖の斜面も崩壊し、貯水が中止されたと聞きました。大阪府は「常磐ダムの場合は、一部軽微な被害があっただけで地震に対する安全性は証明された」ともいっています。どう判断したらいいのでしょうか。 |
西宮市北山ダム被災状況 |
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ダムも例外ではない。むしろ危険性を証明 答 従来の耐震基準は、関東大震災の際の震源からかなり離れた東京での揺れ方を基礎に立てられたものが、もとになっています。その後の震災の経験によって、改訂されてはきましたが、直下型地震の特徴に十分対応したものにはなっていないことが兵庫県南部地震で露呈しました。今後さらに相当な研究と検討が必要です。しかし改訂しようにも、山地内に関しては、直下型地震の場合表層地盤の動きとそれによる山腹崩壊との関係やそれらの構造物(たとえばロックフイルダム)への影響などはまだろくにわかっていないので、信頼できる基準ができるかどうかは疑問です。兵庫県南部地震では、埋立地で上下動が予想以上に大きかったことが明らかになっていますが、山地内でも局部に上下動が大きかった所があることが、「跳び石」(地震の強い揺れによって石が跳ぶこと)などという現象を根拠にいわれています。いずれにしても、人間が考えだした技術力で自然を制御することは、簡単なことでは決してありません。 <西宮市北山ダムでは一年かがりしで大復旧工事が> |
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